かき氷食べるならここ!
⑧「浅草浪花家」
そんな達人がおすすめする、お店を教えていただく連載「かき氷食べるならここ!」。
今回教えてもらったお店は……。
大野美和(おおの・みわ)さん
編集者。1976年生まれ。高知県出身。中央大学卒。出版社アスキーを経て、現在は辞書の編集をしている。趣味は旅行と食べること。
珠玉のかき氷をカスタマイズできる幸せ
マニア同士で話をすると、はまっている人ほど挙げるお店が何店舗かあります。
そのうちのひとつが「浅草浪花家」。鯛焼きとかき氷と軽食のお店です。
はじめのころは「盛り盛りてんこ盛りかき氷」に目を奪われるのですが、どんどん杯数(経験)を重ねるとたどり着くのは「シンプルでまっすぐな」かき氷。
単品素材のシロップのかき氷は、とても難しいのではないかと思います。
味がほとんど変わらず飽きさせないってのは至難の業!
料理でも「キャベツだけ」「牛肉だけ」の料理を想像すると、素材と腕の善し悪しに左右されますよね。そういうことであります。
元々、年中かき氷が食べられる麻布の「浪花家総本店(鯛焼きや)」で修行をされたので、あんこの美味しさは特筆もの。
中でもお気に入りはあんこといちごが楽しめる「あさやけ」。
そして「ピーナツ」も好き。
「キウイとさわやかみるく」も捨てがたい…。など名作がたくさん。
なんといっても、お客さんがいないときなどはカスタマイズに答えてくれるのです!!!
「レモンカードを別添えで、あさやけ(いちごと小豆)の小豆を白あんに」
と申し上げると
「はいはい」
ってな具合で軽やかに答えてくれてしまうのです。
味もさるものながら、そのふところの深さゆえに、かき氷マニア達を静かな熱狂の渦に巻き込んでいます。
だから「浅草浪花家」さんのことは、みーんな大好き。それに朝10時からかき氷を食べられるのも、心強い。
浅草寺にお参りがてら、向かいの「龍園」にお食事がてら(ここも超美味しくて面白い中華やさん)、足を運んでみてはいかがでしょう。
はじめはシンプルに。そして徐々にカスタマイズの氷沼へ入っていきましょう。
ようこそ。マニアの世界へ。
[紹介したお店]
浅草浪花家
03-3842-0988
東京都台東区浅草2-12-4
※最新の情報は店舗にご確認ください。