2017.10.05
ぺんたの全国おみやげ探し④栃木

あの名所がお菓子に!『日光人形焼』

残暑もやわらぎ、過ごしやすい季節になってきました。ペンギン飛行機製作所の所員たちも、行楽シーズンの訪れにうきうきしています。「食欲の秋」か「読書の秋」か、なんてわいわい議論していると、ペチペチとおなじみのノックの音がしました。先週は『マッチ棒クッキー』で「マッチ売りのぺんた!」になっていましたが、今週もひょっとすると何かになりきってくるかも……
ぺんた
ウキ―!
──
うわ、びっくりした! どうしたの、ぺんた?
ぺんた
ぺんたじゃないウキー!
──
えっと……ぺん……ザル? さる……た?
ぺんた
ちがうっきー! ちがうっきー!
──
ペンキ―?
ぺんた
そうっきー!
──
(モンキーとかかっていたのか……)
ぺんた
ぺんた、日光っていうところに行ってきたのぉ~! そしたらおさるさんがたくさんいて、おともだちになっていっしょに遊んだんだ……っきー!
──
いま、普通のぺんたに戻ってたよ(笑)
ぺんた
そ、そんなことないもん……っきー! そんなこと言うなら、おみやげあげないっきー‼
──
ウソウソ(笑)……で、それがおみやげ?
ぺんた
そうっきー!
お持ち帰りできる三猿!『日光人形焼』
──
おお! 三猿に眠り猫! 日光東照宮だね! 懐かしいなぁ。小学校の修学旅行に行ったきりだなぁ。
ぺんた
しゅう……?
──
修学旅行ね(笑)。この近くの子どもたちは、だいたい学校のみんなで日光にお泊まりに行くんだよ。
ぺんた
みんないっしょ! たのしそぉ~!
──
そもそも、東照宮っていうのはね、昔「江戸幕府」っていうのをつくった「徳川家康」っていうすごく偉い人を祀るために建てられたんだ。
ぺんた
ふんふん……
──
すごく豪華な造りで、国宝や重要文化財に指定されている建物もたくさんあるんだ。その中でも特に有名で人気があるのが、この「三猿」のある神厩舎っていう建物で、神さまにおつかえする馬をつなぐためのものなんだよ。
ぺんた
……へぇ。
──
それと同じくらい有名なのがこの「眠り猫」の彫刻で、見る角度によって表情が違うんだって。それでなんで猫が眠っているのかというと……あれ?
ぺんた
…………zzz
──
(眠りペンギンになってる……かわいいな……)
日光人形焼
「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿のほか、日光東照宮や椿などを模した人形焼き。なんと、美大で彫刻を勉強していたご主人が原型を作ったそう。北海道産の小麦粉や地元のブランド卵「磨宝卵」、尾瀬の蜂蜜などを使用した生地は、やわらかいうえに弾力もあり、しっとりとした口当たり。さっぱりとした甘さの餡を絶妙に包み込み、やさしく口の中に広がる。

○品名:日光人形焼
○店名:日光人形焼みしまや
○7個入り:本体1,203円
○住所:栃木県日光市石屋町440
○電話番号:0288−54−0488
○お取り寄せ:可
おみやげを選んでくれた人

甲斐みのり(かい・みのり)さん

文筆家。お茶どころ、静岡の生まれ。“出張族”の父の影響で、幼いころから各地の「おみやげ」に魅せられる。大学卒業後、「ご当地ならではのおみやげ」を極めるべく全国行脚をスタート。雑誌などへの執筆活動を経て、現在はエッセイストとして活躍。「手みやげ」や「まち歩き」をテーマにしたカルチャースクールの講師も務める。著書に『(文庫)全国かわいいおみやげ』などがある。
*本記事のおみやげに関する内容は、『(文庫)全国かわいいおみやげ』より転載しています。内容は、2016年12月1日時点のものです。最新情報は各店舗にお問い合わせください。
撮影 : 野中弥真人(おみやげ) / 鈴木江実子(ぺんた、本)
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